Readerz.Netトップページに戻る | 前のページに戻る

関連商品
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
猫SF傑作選 猫は宇宙で丸くなる (竹書房文庫)

シオドア・スタージョン
中村 融
文庫
竹書房
440ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
ここがウィネトカなら、きみはジュディ 時間SF傑作選 (SFマガジン創刊50周年記念アンソロジー)

テッド・チャン
大森望
文庫
早川書房
480ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
不思議のひと触れ (河出文庫)

シオドア・スタージョン
大森 望
文庫
河出書房新社
420ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
人間以上 (ハヤカワ文庫 SF 317)

シオドア・スタージョン
矢野 徹
文庫
早川書房
380ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
夜の夢見の川 (12の奇妙な物語) (創元推理文庫)

シオドア・スタージョン
中村 融
文庫
東京創元社
379ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
輝く断片 (河出文庫)

シオドア・スタージョン
大森 望
文庫
河出書房新社
421ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
輝く断片 (奇想コレクション)

シオドア・スタージョン
大森 望
単行本
河出書房新社
377ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
夢みる宝石 (ハヤカワ文庫SF)

シオドア スタージョン
Theodore Sturgeon
文庫
早川書房
312ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
夢みる宝石 (ハヤカワ文庫 SF 365)

シオドア・スタージョン
永井 淳
文庫
早川書房
283ページ
Amazon.co.jpで商品の詳細を表示
海を失った男 (河出文庫)

シオドア スタージョン
若島 正
文庫
河出書房新社
467ページ
著者の詳細

シオドア・スタージョン

シオドア・スタージョンTheodore Sturgeon, 1918年2月26日 - 1985年5月8日)は、アメリカ合衆国のSF作家。スタージョン(Sturgeon)とはチョウザメのことであるが、本名である。

独特なリズムを持った文体を操り、散文を詩のように書いた作家。「SFの90%はクズである。ただし、あらゆるものの90%はクズである」という「スタージョンの法則」でも知られる。

経歴

ニューヨーク州スタテンアイランドにて1918年に生まれる。出生時の名はエドワード・ハミルトン・ウォルドー (Edward Hamilton Waldo)。父はペンキ業者、母は教師。父親はエドワードの幼少時に別居し、のちに離婚。母の再婚により、義父方の姓であるスタージョンに改姓。この際にファースト・ネームも改名し、シオドア・ハミルトン・スタージョン (Theodore Hamilton Sturgeon) となる。このため時に「シオドア・スタージョン」がペンネームだと誤解されることがあるが、本名である。

サーカスの空中ブランコ乗りにあこがれるが、リューマチ熱の病後の心臓肥大により断念する。船員生活をへて創作をはじめる。1938年、SFやファンタジーではない作品を "McClure Syndicate" に売ったのが作家デビューとなった。翌年、『アスタウンディング』誌に "Ether Breather" が掲載され、SF作家としてデビューした。当初はSF短編を主に書き、『アンノウン』誌や『アスタウンディング』誌といったSF専門誌に主に掲載されていたが、時には『アーゴシー・マガジン』のような一般大衆誌に掲載されることもあった。『アスタウンディング』誌の同じ号に2作品が掲載されたことがあり、ペンネームとしてE・ウォルドー・ハンターという名前を使った。初期作品の一部にはシオドア・H・スタージョンという名前を使っていた。

スタージョンはエラリー・クイーン名義のミステリー『盤面の敵』(1963年)をゴーストライターとして書いている(フレデリック・ダネイのプロットを基に執筆。ダネイのプロットを基に小説を書いてきたマンフレッド・リーの代役)。この小説は高く評価された。ミステリ作家にして評論家のH・R・F・キーティング(H.R.F. Keating)はこれがスタージョンの作であることを知り、「私は 『海外ミステリ名作100選』(Crime and Mystery: the 100 Best Books)を書き上げたばかりで、その中で『盤面の敵』をクイーンの作品として疑いもなく言及していた」と記している。同様に、MWA賞受賞作家であるウィリアム・L・デアンドリア(William DeAndrea)は、雑誌 Armchair Detective の記事で好きなミステリー10冊を挙げているが、その中に『盤面の敵』が入っていた。彼はこの作品で人生が変わり、熱心なミステリーファンとなって、最終的に作家になったことを告白し、同作品を最大級に褒め称えている。

スタージョンは『宇宙大作戦』のエピソード「おかしなおかしな遊園惑星」と「バルカン星人の秘密」の脚本も書いている。後者のエピソードでは、初めて「ポンファー」というバルカン人の発情期のようなものが描かれ、「長寿と繁栄を」という挨拶と手のしぐさ(バルカン・サリュート)も初めて描かれた。他にもスタートレックの脚本を書いているが、エピソードとして採用されなかった。他にもいくつかのテレビ番組の脚本を書いており、1985年の『トワイライトゾーン』には2本の短編(「孤独の円盤」と「昨日は月曜日だった」)が採用されている。1944年の中編「殺人ブルドーザー」は1970年代にテレビ映画化され、マーベル・コミックで漫画化され、原題の "Killdozer" をバンド名にするロックバンドも登場した。

1950年代の絶頂期にはSFアンソロジーに選ばれる常連作家となっており、評論家の受けもよかったが(John Clute は The Encyclopedia of Science Fiction の中で「彼のハーラン・エリスンやサミュエル・R・ディレイニーといった作家への影響は明らかで、第二次大戦後のアメリカSFに強力で解放的な影響を及ぼした」と記している)、一般にはあまり人気は高くなく、賞もあまり受賞できなかった(SF関連の賞が創設される前に絶頂期が終わっていたという点は考慮しなければならない)。レイ・ブラッドベリも影響を受けた作家としてスタージョンを上げている。カート・ヴォネガットの作ったキャラクターであるキルゴア・トラウトはシオドア・スタージョンをモデルにしている。

1985年、肺繊維症をわずらい、オレゴン州ユージーンで亡くなった。亡くなる数年前からユージーン近郊のスプリングフィールドに住んでいた。

作風

孤独や愛をテーマとする作品が多い一方で、きわめて奇妙な発想や病的な精神を扱うのが得意な作家であり、これらを混ぜ合わせた作品群は「魔術的」、「キャビアの味」とも評される。彼の第3短篇集も Caviar と名づけられた。

『ヴィーナス・プラス・X』は、ジェンダーSFの先駆的名作ともいわれる。

短篇の名手としても名高く、『孤独の円盤』『考え方』『ゆるやかな彫刻』など、多数の傑作を書き上げた。1987年には、最優秀SF短篇に与えられる賞としてシオドア・スタージョン記念賞が発足した。

評価

アメリカ

死後、再評価が進み、ポール・ウィリアムズ編集による全短篇を収録した『スタージョン短篇全集』(The Complete Short Stories of Theodore Sturgeon)が刊行された。

日本

日本へ海外SFが紹介された初期には、レイ・ブラッドベリとともに「F派(文学派)」の代表として人気作家となる(対義語は「S派(科学派)」)。だが、すぐにほぼ全ての作品が入手困難になり、またブラッドベリほど分かり易くはなかったこともあって、長らくマニアックな作家という評価がなされてきた。

2003年、大森望と若島正がそれぞれ編集した短篇集『不思議のひと触れ』と『海を失った男』が刊行され、時代の制約を超えた作風が話題となった。スタージョン・ブームの再来といえる。さらに、2005年には『ヴィーナス・プラスX』と、ミステリ寄りの短篇集『輝く断片』が刊行され、長らく品切れ状態にあった『一角獣・多角獣』が再刊された。2007年には若島正編集の『[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ』も刊行された。

エピソード

1970年代に女性SF作家が台頭しはじめた頃、スタージョンが「最近の新人作家でこれだ、と思うのは女性作家ばかり。例外はジェイムズ・ティプトリー・Jr.くらいだ」と発言したのは有名(ジェイムズ・ティプトリー・Jrは女性であるが、当時は性別を明かしておらず、名前が男性名なため男性であると思われていた)。

スタージョンはL・ロン・ハバードと同席したことがあり、それを語り草にしていた。それによるとハバードは誰かと口論して激高し「俺たちゃ、つまらんサイエンス・フィクションなんぞを書いて糊口をしのいでいるが、全く時間の無駄だ! 金が欲しけりゃ宗教を始めなきゃだめだ!」と言ったという。

スタージョンはギターを弾き音楽を作ることがあった。それをSF大会で披露したこともある。

スタージョンは3回結婚し、他に長期婚外関係が2回あり、7人の子の父親となっている。

スタージョンはパイプ愛好者だった。しかし、死因となった肺繊維症は商船の船員時代に石綿を吸い込んだためと見られている。

受賞歴

  • 1954年、『人間以上』"More Than Human"で国際幻想文学大賞を受賞。
  • 1971年、「時間のかかる彫刻」"Slow Sculpture" でヒューゴー賞短篇部門を受賞。

主な著作

長篇

  • The Dreaming Jewels (1950) 『夢みる宝石』 永井淳訳、早川書房〈ハヤカワ文庫〉、2006年。
  • More Than Human (1953) 『人間以上』 矢野徹訳、早川書房〈ハヤカワ文庫〉、1978年。
  • The Cosmic Rape (1958) 『コスミック・レイプ』 鈴木晶訳、サンリオ〈サンリオSF文庫〉、1980年
  • Venus Plus X (1960) 『ヴィーナス・プラスX』 大久保譲訳、国書刊行会〈未来の文学〉、2005年。
  • Some of Your Blood (1961) 『きみの血を』 山本光伸訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ 1971年 のちハヤカワ文庫NV、2003年。
  • Voyage to the Bottom of the Sea (1961) 『原子力潜水艦シービュー号』(創元推理文庫 1965) - 映画『地球の危機』のノヴェライズ。

短篇集

  • E Pluribus Unicorn(1953) 『一角獣・多角獣』 小笠原豊樹訳、早川書房〈異色作家短篇集〉、1964 / 新版2005年 - 原書から一部作品を割愛
  • A Touch of Strange(1958) 『奇妙な触れ合い』高橋豊訳. 早川書房(ハヤカワSFシリーズ) 1969
  • Sturgeon Is Alive and Well (1971)『時間のかかる彫刻』 大村美根子訳、東京創元社〈創元SF文庫〉、2004年 - 『スタージョンは健在なり』(サンリオSF文庫、1983年)を改題
  • 『不思議のひと触れ』 大森望編、大森望・白石朗訳、河出書房新社〈奇想コレクション〉、2003年 - 日本オリジナル→のち河出文庫
  • 『海を失った男』 若島正編、若島正・吉村満美子・霜島義明・今本渉・大森望訳、晶文社、2003年 / 河出書房新社〈河出文庫〉、2008年 - 日本オリジナル
  • 『輝く断片』 大森望編、大森望・伊藤典夫・柳下毅一郎訳、河出書房新社〈奇想コレクション〉、2005年 - 日本オリジナル→のち河出文庫
  • 『[ウィジェット]と[ワジェット]とボフ』 若島正編、若島正・小鷹信光・霜島義明・宮脇孝雄訳、河出書房新社〈奇想コレクション〉、2007年 - 日本オリジナル→のち河出文庫
  • The Complete Short Stories of Theodore Sturgeon
  1. The Ultimate Egoist (1937 to 1940)
  2. Microcosmic God (1940 to 1941)
  3. Killdozer (1941 to 1946)
  4. Thunder and Roses (1946 to 1948)
  5. The Perfect Host (1948 to 1950)
  6. Baby is Three (1950 to 1952)
  7. A Saucer of Loneliness (1953)
  8. Bright Segment (1953 to 1955, as well as two "lost" stories from 1946)
  9. And Now the News... (1955 to 1957)
  10. The Man Who Lost the Sea (1957 to 1960)
  11. The Nail and the Oracle (1961 to 1969)

脚注・出典

外部リンク

  • シオドア・スタージョン - Internet Speculative Fiction Database(英語)
  • シオドア・スタージョン - インターネット・ムービー・データベース(英語)
  • Theodore Sturgeon, The Complete Stories of Theodore Sturgeon(若島正による解説)
  • The Theodore Sturgeon Literary Trust - owners of Sturgeon copyrights, information on Sturgeon publications
  • Theodore Sturgeon's online fiction at Free Speculative Fiction Online
  • Gary Westfahl's Biographical Encyclopedia of Science Fiction Film


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Readerz.Netトップページに戻る | 前のページに戻る